コーヒーなどのカフェイン飲料は寝る何時間前までに摂取すべきか

コーヒーや緑茶が好きという方も多いと思います。しかし、これらの飲料にはカフェインが含まれています。

ご存知の方も多いと思いますが、カフェインには、覚醒作用があり、睡眠を阻害する効果があります。

このカフェインは、いったい何時間ほど体内で効果を発揮するのでしょうか?

今回は、カフェインについて解説していきます。

カフェインの含有量

飲料によって、カフェインの含まれる量は異なってきます。以下は、100ml当たりのカフェインの含有量です。

コーヒー:60mg

緑茶(玉露):160mg

紅茶:30mg

煎茶、ほうじ茶:20mg

コーラ:10mg

ココア:8mg

もちろん、商品によって、カフェインの含有量は異なってきます。あくまで参考値として下さい。

カフェインの効果の持続時間

カフェインの効果が半減するまで、一般的に、5~7時間と言われています。

ポイントは、「半減するまで」です。つまり、体内に取り込んだカフェインが減るまで、相当な時間がかかると思ったほうがよいです。

つまり、夕方に飲んでしまうと、寝つきが悪くなる可能性があるのです。

ただし、人によってカフェインの耐性は異なります。場合によっては、半減するまで10時間以上かかる場合があります。

寝つきが悪いと感じている方は、カフェインの摂取時間を少しずつ前にずらしてみて下さい。

睡眠関連の本には、カフェインの門限は午後2時までと書かれていますが、あくまで目安です。

私自身、14時にとると寝つきが悪くなるので、それより前に飲むようにしています。

なぜ、カフェインで眠気が飛ぶのか

人間は活動をすると、「アデノシン」という疲労物質が溜まっていきます。

この体内に溜まったアデノシンが、アデノシン受容器に結合していきます。これが眠気を起こす一因となります。

しかし、アデノシンが溜まった状態で、カフェインを体内に取り込んだとします。カフェインはアデノシン受容器と結合することができます。

つまり、本来アデノシンが座るはずだった椅子に、カフェインが座ってしまうのです。

これが、カフェインが睡眠を阻害するメカニズムです。

逆に、行き場を失ったアデノシンは、体内に溜まった状態となります。

連続でカフェインを摂取し続けると、アデノシンはどんどん体内に溜まることになります。

疲労物質が体内に溜まり続けると、身体はどうなると思いますか?良い影響が出ると、答える人は、まずいないと思います。

カフェインの摂取は、ほどほどにした方が良いのではないかと思います。

カフェインを飲んでから少し寝ると眠気が飛ぶ理由

長時間ドライブなど、どうしても眠気を飛ばさなければいけない場面があると思います。

そういう場合は、カフェインを摂取してから、10~20分ほど仮眠をとりましょう。

理由は、前述のとおり、アデノシンとカフェインの関係にあります。

まず、仮眠をとることで、アデノシンの量を減らします。

カフェインは摂取後、30分ほどでピークを迎えます。

つまり、アデノシンを減らした上で、カフェインにアデノシン受容器に結びついてもらうのです。

仮眠の時間がもったいない!と思うかもしれませんが、10~20分ほど我慢するだけで、覚醒度が格段に上がります。

効率を考えると、仮眠をとったほうが良いと言えます。

コーヒーが好きで夕方にも飲みたい

睡眠にとって悪いことは分かっているけど、コーヒーなどカフェイン飲料が大好きで飲みたい!

そんな意見もあると思います。

そんな方は、ノンカフェインのコーヒーなどを活用しましょう。

午前中までは、カフェイン飲料を摂取。午後以降は、ノンカフェイン飲料を飲むなど対応できると思います。

ノンカフェインのものは、カフェインと比較すると、味が異なります。こればかりは、仕方ないかと思います。

ノンカフェインであれば、寝る前に飲んでもいいの?

ノンカフェイン飲料であれば、寝る直前に飲んでもいいのか?と疑問に思う方もいるのではないかと思います。

確かに、カフェインの除去は行っていますが、100%排除されているわけではありません。

多少はカフェインが残っています。

カフェインに弱い人であれば、寝る直前は避けたほうが良いかもしれません。逆に強い人であれば、飲んでも大丈夫かもしれません。

私はカフェインに弱い体質です。そんな体質の私が、カフェインレスコーヒーに関する睡眠の検証も行いました。

詳しくは、「カフェインレスコーヒー 睡眠への影響を検証した結果」参照。

カフェインに関係なく眠れる自慢は危険

時々、「コーヒーを夜に飲んでも眠れる」と自慢している方がいます。

カフェインを、寝る前に摂取しても眠れるというのは異常です。そういう方は、睡眠負債が溜まっている可能性があります。

その状態が長期間続けば、心筋梗塞、癌、脳梗塞など様々な病気になる可能性があります。

カフェインを飲んでも眠れるという自慢は、周りから「すごいね」の一言をもらってお終いです。

承認欲求を満たす目的であれば、他の事を頑張っても良いのではないかと思います。

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