あなたは、お昼休みに昼寝をしていますか?
昼寝は、午後からの眠気を防止するだけでなく、生産性も向上してくれます。
今回は、「効果的な昼寝の取り方」について解説していきます。
まず、最初に結論を述べてしまうと、「昼寝は15~25分程度」にしましょう。その理由を説明していきます。
昼寝は15~25分程度が良い理由
昼寝は15~25分程度にしましょう。
これは、レム睡眠、ノンレム睡眠が関係しています。
睡眠は、4つのステージに分かれており、入眠後30分を過ぎたあたりに深い睡眠であるノンレム睡眠に入ってしまいます。
詳しく知りたい方は、「大人の必要な睡眠時間が7~8時間と言われる理由」のほうをご覧下さい。
ノンレム睡眠中に無理矢理身体を起こすと、脳は眠った状態のままとなっており、とても身体が怠い状態で起きることになってしまいます。
この状態のことを、「睡眠惰性」と言います。
子供を昼寝から起こした時に機嫌が悪いことがあります。これは、ノンレム睡眠の状態だからです。レム睡眠の時を狙って起こすと機嫌良く起きてくれます。
以上のことから、ノンレム睡眠に入る30分より前に起きることが大切となります。
仕事によっては、長い昼休みという職業もあると思います。いっそ、1時間半くらい寝てはどうか?という意見もあるかもしれません。
しかし、これはやめたほうがよいです。下記に理由を書いていきます。
1時間以上の昼寝は認知症発症のリスクに繋がる
働いてみえる方で、1時間以上の昼寝をする方は少ないとは思います。
しかし、休日に昼寝をする方もいるかもしれないので、知っておいた方が良い知識があります。
それは、1時間以上の昼寝は、認知症のリスクを高めるということです。
認知症治療・予防の第一人者である朝田隆医師らが、昼寝の習慣がない人に比べ、昼寝を1時間以上する人が認知症になる2倍になるという結果を出しています。
また、日中に、あまりに寝すぎると、夜の睡眠の質が下がってしまいます。
やはり昼寝は、15~25分程度にしておくことを、お勧めします。
昼寝をする時は、横になってはいけない
ご飯を食べた後に、昼寝をする人も多いと思います。この時、横になってはいけません。
確かに身体も脳も休めて良いような気がします。
しかし、胃の方で必死に消化している時に、横になると、食道のほうに消化している食物が逆流する可能性があります。
このような状態が続くと、「逆流性食道炎」という病気になる可能性があります。
昼食後の昼寝は、できれば身体を起こした状態でとったほうが良いと言えます。
椅子に腰かけて、机に突っ伏しても良いと思います。周りの迷惑にならない姿勢で、昼寝をとりましょう!
昼寝をしても眠たいのは、負債がたまっているから
昼寝をしても、午後からの仕事や勉強の効率が上がらない。そんな状態の方は、「睡眠負債」が溜まっている可能性があります。
睡眠負債とは、いわゆる、「寝不足の借金」です。
睡眠負債が溜まっている状態では、短い昼寝をとっても、日中の眠気の解消は難しいと言われています。
昼寝後も効率が上がらない方は、夜の睡眠について見直す必要があります。
寝なくても、目を閉じるだけでも効果がある
昼寝といっても、眠れないという方もいると思います。大丈夫です。寝なくても、目を閉じているだけでも効果があります。
アメリカのファーマン大学で26人の学生を対象に実験が行われています。
とあるストーリーを記憶してもらい、「目を閉じて休むグループ」と「簡単なパズルゲームをしてもらうグループ」に分けました。
15分後にストーリーを聞いたところ、目を閉じて休んだグループのほうが、しっかりと記憶していたという結果になりました。
また、目を閉じただけで、睡眠時の脳波に似た脳波が現れたという報告もされています。
つまり、がっつりと昼寝しなくても、「目を閉じるだけで効果が得られる」のです。
昼寝の門限
昼寝は、14時くらいまでにとるようにしましょう。
15時以降にとってしまうと、夜の睡眠の質を下げてしまうことにもなります。
もちろん、何時に寝て、何時に起きるかにもよるかもしれませんが、基本的に人間の生体リズムは地球と連動しています。
健康でいたいのであれば、基本的には地球の動きに合わせた生活をすることをお勧めします。
まとめ
以上のことから、「昼寝は15~25分程度」にしたほうが良いです。
長すぎる昼寝は、逆に認知症リスクを高めてしまうので、適度にとることを心がけましょう。
しっかり寝なくても、目を閉じるだけでも効果はあります。
昼休みの時間を効果的に使い、午後からの仕事や勉強の効率を上げていきましょう!
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