あなたは定期的に運動をされていますか?
健康のために運動する人もいれば、何かの大会に出るために頑張ってみえる方もいると思います。
しかし、その一生懸命取り組んでいる「運動」の効果が、睡眠不足で激減しているかもしれないと言われたらどうしますか?
せっかく、汗水垂らして頑張っているのに、効果が少なくなってしまうなんて、もったいないですよね!
今回は、「運動」と「睡眠」の関係について説明していきます。
2012年イギリスのスポーツ機関で、睡眠時間とトレーニング効果についての実験が行われました。
研究対象はアスリートです。
睡眠時間6時間未満のグループと8時間以上のグループに分けられました。
そして、多関節トレーニング(スクワットやベンチプレスなど、複数の関節を動かす運動のこと)を行いました。
すると、睡眠時間6時間未満のグループは、8時間以上のグループと比べて、総負荷量が減少しました。
総負荷量は、「トレーニングの強度×回数×セット数」で決まります。
トレーニングというと、激しい運動というイメージがあります。しかし、低負荷でも回数とセット数を調整すれば、高強度の時と同じ効果を得ることができるのです。
研究の結果では、総負荷量が減少したとなっています。つまり、睡眠不足になると、運動の質が低下してしまうということになるのです。
総負荷量含め、運動(トレーニング)について、もう少し詳しい事が知りたいという方は、下記の本をお勧めします。
運動に関する基本的な知識を学ぶことができます。理学療法士である私も勉強になった一冊でもあります。初心者でも分かりやすいように、言葉が説明してあります。
短関節トレーニングであれば大丈夫
チュニジアのスポーツ医科学国立センターやオーストラリアのディーキン大学の研究では、単関節トレーニングであれば、睡眠不足の影響はないという結果が出ています。
理由としては、「筋グリコーゲンの減少」が考えられています。
筋グリコーゲンとは、筋肉が収縮するためのエネルギー源となる糖のことを言います。
オーストラリアのストラート大学で、睡眠不足と筋グリコーゲンについての研究が行われました。その実験で、筋グリコーゲンが減少していることが分かりました。
筋トレは、基本的に無酸素運動が主体の運動となります。無酸素運動では、筋グリコーゲンのみがエネルギー源となります。
睡眠不足になると、この筋グリコーゲンが減少します。つまり、必要なエネルギー源が少ない状態でトレーニングを開始することになるのです。酸くない
単関節トレーニングは、ごく一部の筋肉しか動かしません。つまり、少ないエネルギーで済むので、睡眠不足による影響が少ないと言えます。
しかし、多関節トレーニングは、単関節トレーニングと比較すると、多くの筋肉を動かすことになります。
基本的に、「運動」されている方は、多関節トレーニングだと思います。
睡眠不足だと基本となるエネルギー源が少ないため、貯蔵されている体内のエネルギーを消費することになります。結果として、鍛えているのに、貴重な筋肉を失ってしまうことになります。
睡眠不足だとインスリンに反応しない
また、血液中の糖を取り込むのには、インスリンが必要です。睡眠不足になると、インスリンに細胞が反応しなくなるということが分かっています。
この事は、「糖尿病を予防したければ、睡眠の改善からしたほうが良い理由」で、詳しく解説しています。
摂取した食事がエネルギーに変わりにくくなる上に、体内の筋肉を分解してしまいます。筋肉をつけるつもりが、筋肉を壊してしまうのです。
以上の点は、「睡眠こそがコスパ最強のダイエット法」のほうで、詳しく解説しています。
運動する前に睡眠を改善させよう
以上のことから、「運動」をする上で、「睡眠」が大切なことが分かって頂けたと思います。
トップアスリートほど、睡眠を大切にされるそうです。
短距離走の、ウサインボルト選手も毎日8時間以上寝ていたという話もあります。
一流の真似をしていきましょう!
そうはいっても、睡眠はコレをすれば良い!というものはありません。
毎日の積み重ねが大切になります。
睡眠を改善させるには?
良い睡眠をとるには、食事も大切です。食事に関しては、「良質な睡眠をとるための食事のポイントとおすすめの本」をご覧下さい。
基本的な睡眠の知識を確認したい方は、「睡眠の知識」を、ご覧ください。
良い睡眠をとるための方法は、「睡眠の改善」のほうを参考にしてみて下さい。
その他にも、本ブログでは、良い睡眠をとるための悩み事の解決法(仕事のストレス対処法)などについて書いています。よければ、ご覧下さい。
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