メンタルヘルス不調のサインを見逃すな

メンタルヘルス不調といっても、様々なものがあります。

統合失調症や双極性障害(昔の躁うつ病にあたります)、アルコール依存症、パニック障害などがあります。

中でも、有名なものが、「うつ病」です。

今回は、周りの同僚・部下・後輩だけでなく、あなた自身も「メンタルヘルス不調のサインを見逃さないための知識」について書いていきます。

意外と多いうつ病

「うつ病」という病気について聞いたことがある人は多いと思います。

実際、周りにそういう人がいたという人もいるのではないでしょうか?

うつ病は、人口の1~3%にみられる疾患です。つまり、120万人~360万人近くいる計算になります。

100人に1~3人いるはずなので、あなたのそばに1人くらいいてもおかしくないはずです。また、あなたが、その一人であってもおかしくはないのです。

また、一生のうちで1回でも、うつ病にかかっったことがある人は7%前後と言われています。

こう考えると、かなり多くの方が、うつ病で苦しんでいることが分かります。

どんな症状が出るのか?

うつ病の初期症状としては、全身倦怠感、頭重感、食欲不振などがあります。

具体的には、「朝起きるのが辛い」「身体が重く感じる」「仕事のやる気が出ない」「集中力・判断力の低下」「人と会うのが億劫」「趣味・興味への意欲がなくなる」「眠れない」「疲れやすい」「だるい」「食べられない」「性欲減退」などがあります。

この普段とは違う状態が、2週間以上続いた場合は、うつ病を疑う必要があります。

早期に病院へ受診する必要があります。

病院って、どこへ行けばいいの?

うつ病の疑いがある場合は、病院の何科にかかればいいのでしょうか?

ずばり、精神科か心療内科になります。

神経内科という科もありますが、これはパーキンソン病などの病気が専門の科になります。

精神科と心療内科どちらでもいいのか?という意見もあると思いますが、どちらでもOKです。

精神科と聞くと抵抗を感じる方もいると思うので、心療内科でも良いと思います。

ちなみに、現在は新型コロナウイルス拡大に伴い、おうち時間が増えて、精神を悪化させる方が多いです。

そのため、どこの病院も混んでいることが予想されます。

事前に、予約をとってから受診したほうがスムーズです。

うつ病の基本は休養

うつ病の基本は休養です。しかし、ずっと休んでいればいいわけではありません。

薬をしっかり服用しながら、無理のない範囲で、少しずつ身体を動かしていきましょう。

ちなみに、薬は即効性はなく、効果が出るまで2~4週間ほどかかる場合があります。

勝手に量を増やしたり、減らしたりすることは、絶対にやめましょう!(結構、これをする人が多いんです)

また、うつ病が良くなったからと言って、勝手に薬をやめることもしてはいけません。

医師の指示の元、少しずつ薬を減らしていきます。半年から1年以上かかる場合もあるので、気長に治療していきましょう。

ここで、勝手な行動をすると、また悪化して、最悪社会復帰が困難に陥ってしまう可能性も出てきます。絶対、自己判断だけはしないで下さい。

うつ病の原因は分かっているのか?

職場復帰に際し、あなたが、うつ病の原因となった元凶を把握していますか?

復帰のために、職場環境が改善していればいいのですが、そうでない場合は再発のリスクがあります。

あなたの事を、本当に心配してくれている職場かよく検討して下さい。

詳しくは、「うつ病になった会社に戻るの?」をご覧ください。

もし、職場に何かしらの原因があって、それが取り除かれていないのであれば、再発リスクが高まります。

会社というのは、世の中にたくさんあるものです。うつ病を発症した会社にこだわる必要はありません。

給料面などが気になるかもしれませんが、お金よりも健康のほうが大切です。

もし、業種自体に問題があるのであれば、思い切って職業自体を変えてみても良いのではないでしょうか?

新しい事をすることに不安を感じる人もいるかもしれません。しかし、新しい事に挑戦できると思えば、どうでしょうか?

何事も、物事の捉え方1つで変わるものです。

うつ病は初期に対応しないとマズイ状態になる

うつ病を甘くみてはいけません。

それは、身体の病気とは異なり、状態が悪化すると、自分で正確な判断ができなくなるからです。

周りからみたら、明らかにおかしな状態でも、本人が気がつかないのです。

最初のほうに書いた症状が、2週間近く続くようであれば、すぐに行動を開始する必要があります。

しかし、「軽いのに病院に行きたくない」という意見もあると思います。

一応、自力で治すことも可能と言えば可能ですが、それは知識がある人に限られます。

自力で勉強しても良いですが、勉強している間に、どんどん悪化する可能性もあります。

まずは、初期対応で病院に通いつつ、自分の生活を変えつつ、認知行動療法を行っていくことをお勧めします。

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