先日、私の会社でママさん達が嘆いていました。どうやら、学校の宿題がなくなったというのです。
「子供の宿題ないと学力が下がるから困る」「勉強する子としない子の差が広がるから困る」などと話されていました。
宿題がなくなった経緯は分かりません。しかし、本当にデメリットばかりでしょうか?
今回は、子育てで悩むママ・パパのための記事です。子育ての悩みを少しでも解決して、よく眠れればと思います。
個人的な見解ではありますが、先に宿題がなくなったことに関する結論を言わせて頂くと、
「勉強を子供のレベルに合わして選ぶことができるので良い事だと思います。また、子供によっては、違うことに時間を割ける可能性もあるので、悪いことばかりではないと思います。」
なぜ、そのように考えることができるのかを、書いていきます。
子供に宿題をさせる以前の問題かも?
まず、子供に宿題(勉強)をやってもらう前に、確認しておきたい事があります。
それは、親である、あなた自身の勉強時間です。あなたは1日にどれくらい勉強しますか?
現在の大人の勉強時間は、1日平均6分と言われています。これは、平均です。つまり、勉強している人としてない人の差が、かなりあると考えられます。
さて、ここで問題です。勉強していない人間から、「勉強しなさい」と言われたら、あなははやりますか?私が子供の立場だったら、キツイ言葉だと思いますが、「勉強していない人に言われたくない」です。子供に勉強してほしかったら、まずは自分が勉強する姿を子供にみせるべきです。
他の例え話をしてみると、太っている人間から、「あなたは肥満気味だから、痩せるべきです」と言われたら、あなはどう思いますか?説得力がないですよね。それと同じです。
親は子供のために働いているから?
親は子供のために働いているのだから、子供は勉強するのは当たり前。そんな意見も出てきそうです。
確かに、親は子供のために、日中、頑張って働いています。しかし、その時、子供たちも一生懸命、学校で勉強しているのです。見方を変えれば、子供たちは、長時間拘束されて、お金の出ない労働(勉強)をさせられているのです。
つまり、宿題はサービス残業みたいなものなのです。これを喜んでやる子は少ないでしょう。
親が、テレビやスマホを見ながら、ダラダラ過ごしている姿をみていたら、ゲームしたい!マンガを読みたい!などと思っても仕方のないことです。
前述しましたが、子供に勉強してほしいのであれば、まずは自分が勉強する姿をみせるべきだと、私は思います。
そもそも、なぜ勉強するのか?
「勉強しなさい!」は、多くの方が言われたセリフだと思います。
その時の事を、思い出してみて下さい。「なぜ、勉強しなくちゃいけないの?」と思いませんでしたか?そうすると、大人は、こう答えるのです。「良い大学に入って、良い会社に入れば、将来、安泰だからよ」と。確かに、昔はそうだったと思います。
しかし、昔と今の社会情勢は変わってきています。特に、AIの発達が社会全体を一新しようとしています。
「良い大学」は、AIに学力で勝つことが前提になります。現在のAIの学力については後述します。
では、「良い会社」は、どんな会社ですか?
今後、AIの影響で、多くの職業が淘汰される可能性があります。例えば、銀行です。安定した仕事と言われていた銀行。その大半の業務がAIに代替え可能と言われています。今後、一生、安泰という会社は、数少ないです。(もちろん、消防や警察など絶対なくならない仕事もあると思いますが)
つまり、勉強する理由が、良い大学に入るためや良い職業に就くためというのは、ピントがズレているのです。子供の立場からしたら、納得がいくものではありません。
勉強は自分のためにやるものではない
私個人の意見でもありますが、そもそも勉強というものは「自分のためにやるものではない」と思っています。
「勉強は、他人を幸せにするため」にするものだと思っています。
あなたの日常生活の中にある物を見て下さい。きっと、あなたの生活が楽になる便利グッズや、楽しめる趣味の物があるはずです。それは、あなたが幸せに生きていけるために、誰かが一生懸命考えて作った物のはずです。物を作るには知識が必要です。
つまり、顔もみたこともない誰かを幸せにするために、誰かが勉強して作った物であると考えることもできるはずです。
だから、私は「勉強は他人を幸せにするためにするもの」だと考えています。
AIの学力は8割近い人間を圧倒
前述したAIの学力について書いていきます。
突然ですが、「AIvs教科書の読めない子供たち」という本を読んだことがありますか?
AI(人工知能)に仕事が奪われると耳にする方も多いのではないでしょうか?果たして、どこまでAIに仕事がとられるのでしょうか?そんな疑問に答えてくれる1冊です。
AIは、読解力が苦手らしいです。読解力とは、文章を読み解く力のことを言います。
何だ。それなら大丈夫。と安心された方はみえますか?ちょっと、待って下さい。
AI「東ロボくん」は、学力試験に挑戦しているそうです。教科ごとに偏差値のバラツキはあるそうです。しかし、内容をみてみると、偏差値が60近くあるようです。有名私立大学も合格できてしまうレベルです。上位20%近い人は、AIに学力で勝てますが、それ以外の80%は負けてしまうということになります。
つまり、多くの子供たち(現在の大人たちも含め)は、AIより学力が劣っていることになります。子供だけでなく、大人たちも危機感を持つべきだと思います。
AIに仕事を奪われる日本人
AIによる仕事の代替えは研究されているそうです。
2030年代には、現在の職業の半分近くが消滅すると言われています。ちなみに、アメリカでは、47%の人が失業すると言われています。アメリカだから大丈夫という人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。国際競争するためにも、日本も同じような状況になります。
AIに仕事を奪われる可能性が高い職業は、すでに分かっています。分かっているのであれば、今のうちから準備しておくべきです。猶予は、10年近くあります。今のうちに準備できた人だけが、失業せずにすみます。
子供だけでなく、大人も、今のうちから勉強しておくべきです。大人の方で、そんなこと言われても、どんな勉強したらいいか分からないという方もいると思います。まずは、副業から初めてみるのも良いのではないでしょうか?本ブログで、副業の選び方について書いているので、よければ、ご覧下さい。「副業の選び方」
宿題は個別の能力に合わせたものにするべき
ここまできて、偏差値60以上なんて、うちの子には無理と考えてみえる方もいるかもしれません。しかし、そうでもありません。そもそも、学校から出される宿題は、個人の能力に合わせたものではありません。自分のレベルより高いものをやらされていれば、苦痛に感じます。そして、勉強がますます嫌いになってくる悪循環に陥ります。
学校の先生に相談し、子供の学力に合わせたテキストを選びをしてやっていったほうが良いです。
このことは、精神科医の本田秀夫先生も言われています。子育てをする上でのヒントも書かれており、とても役に立ったので、子育てで悩まれている方は、ぜひ読んでみて下さい。
子どもの発達障害 子育てで大切なこと、やってはいけないこと
AIにできない力を磨く、結果として全体が良くなる
AIには、できる事とできない事があります。創造力などは、苦手とされています。もし、お子さんが、芸術系で力を発揮できそうなのであれば、学力よりも、そちらに力を入れたほうが良いと思います。
熱中できる事があれば、それを援助することもありです。好きな事を中心に、勉強していく可能性があるからです。好きな事をやる事は、結果として、その他の学力の向上に繋がる可能性もあります。
まとめ
・子供に勉強させたたいなら、まずは自分が勉強する。
・宿題は、個々の能力に合わせて行うべき。学校の先生に相談し、適切なテキストを選ぶ。
・AIの学力は、偏差値60以上。8割近い人間が学力で勝てない。AIにできない創造力などを力などを磨くことを意識する。
・2030年代には、今の仕事の半分近くがなくなる。失業者で溢れかえる。できる準備は早めに行う。
コメント