失敗の多い同僚や部下への対処法

2018年労働安全衛生調査によると、「仕事や職業生活に関することで、強いストレスに感じる」ことで、第3位に対人関係が入っています。

対人関係と言っても、上司部下の関係や同僚同士の関係など、様々な事が想定できます。

今回は、「失敗の多い同僚や部下への対処法」について書いていきます。

失敗が多いと職場環境が悪化する

同僚や部下の失敗が、あまりに多いと職場環境が悪化します。

失敗が多ければ、その処理に追われることになり、生産性が下がります。

また、周りの社員の負担も増えるため、みんなが失敗する社員に対してイライラを募らせることになります。

なるべく、早めに職場環境を改善する手を打たないと、大変な事になりかねません。

失敗の多い原因は何か?

同僚や部下で失敗が多い人は、そもそも、どうして失敗するのでしょうか?

責めたり、怒鳴りつけたりして直るものであれば、そうすればいいのですが、たいていの場合は効果がありません。

まずは、同僚や部下の健康管理についての把握が大切になります。

「最近、眠れている?」など、睡眠についての確認も重要です。

睡眠不足は、集中力が低下し、ミスが多くなると言われています。

睡眠時間が確保できていても、睡眠の質が悪いと仕事の失敗の原因となります。

また、睡眠不足以外でも、家族の介護や夫婦仲の悪化など、家庭環境が仕事に影響を及ぼしている可能性も考えられます。

心身やプライベートに問題が生じていないかを、しっかり把握して対処していくことが大切になります。

発達障害の可能性も検討

健康面やプライベート面で、何も問題がない場合があります。この場合は、同僚や部下の発達障害の可能性も検討していきましょう。

仕事の失敗が多いとなると、ADHD(注意欠陥多動性障害)の可能性があります。

ADHDは、注意力が散漫で、1つの事に集中できなかったり、忘れ物をしたり、じっとしていられなかったりする特性があります。

ADHDの症状は、薬を飲めれば、効果が得られる可能性があります。

もし、同僚や部下が、日常生活で苦しんでいるようであれば、受診をしたほうがいいかもしれません。

ここで注意があります。それは、「この人、発達障害に違いない」と決めつけて、無理矢理受診させることです。

本人が望んでいないのに、無理矢理受診させることは、ハラスメントに当たります。あくまで、本人の同意の元、受診を促していきましょう。

また、受診できたからといって、必ずしも発達障害の診断が出るわけではありません。

それは、発達障害とはいえないけど、発達障害に近いグレーゾーンに属する可能性があるからです。

これは、診断基準に問題があります。グレーゾーンに属する方は、適切な治療を受けられないために、苦しんでいる方が多いのです。

発達障害グレーゾーンについて、詳しく知りたいと言う方は、下記の本を手に取ってみて下さい。

お互いに気持ちよく働くための環境作り

発達障害にしろ、グレーゾーンにしろ、職場の環境作りは大切になります。

注意力散漫なのであれば、集中できる環境を作る必要があります。

場合によっては、専用個室を用意してもよいのかもしれません。ただし、本人や周りの了解を得る事は大切です。

また、ADHDの方は、抽象的なゴールを伝えると、ゴールまでたどり着かない可能性があります。

できるだけ、作業を細かくして、1つ1つのゴールを決める必要があります。

料理で例えてみます。「カレーを作る」というゴール設定にしたとします。

しかし、ADHDの人は、ゴールまでたどり着かない可能性があるのです。料理中に、注意が逸れてしまい、他の事を始めたりしてしまうのです。

だから、「冷蔵庫から野菜を出す」「じゃがいもの皮をむく」「鍋を出す」「肉を焼く」など、細かいゴール設定を伝える必要があります。

1回1回細かいゴールを伝えることで、確実に本来のゴールに向かって進むことができます。

めんどうかもしれませんが、繰り返すことで、そのうちに学習して指示なしでもゴールまで辿り着くようになります。

これに関しては、下記の本を読むと、よく分かると思います。

ADHDは武器になる

読み進めて頂いて、忙しい中、そこまで対応できないという意見もあると思います。

確かに、全部その通りにする必要はありません。発達障害は、1人1人特性が異なります。

その人に合った支援が必要になります。めんどくさいと思うかもしれませんが、ADHDは、磨けば武器にもなるのです。

世の中を変える革命を起こした人たちは、たいていがADHDです。

そんなバカなと思った方は、下記の本を手に取ってみて下さい。

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発達障害の方は、異常な集中力を発揮したり、常人では考えつかないことを思いついたりします。

あなたの会社がピンチの時に、何か救うような一手を思いつくかもしれないのです。

失敗が多いからと言って、バカにせず、仲良く働ける職場を目指すのも悪くないと思うのですが、いかがでしょうか?

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