部下を成長させるための上手な褒め方

あなたの職場の部下は、成長していますか?

怒るよりも、褒めたほうが良いと言われている時代。闇雲に褒めていませんか?

怒るよりはいいかもしれませんが、どうせ褒めるのであれば、効果的な褒め方をしたいものですよね。

今回は、「部下を成長させるための上手な褒め方」について書いていきます。

褒めればいいものじゃない

怒るよりは褒めたほうがいいですが、何でもかんでも褒めると、逆効果になることもあります。

「今日は良い服だね」「いい声だね」「この前より上手になったね」などなど、褒めると言っても、いろいろな形があります。

褒める上で、注意しなければいけないことは、「本人が努力した事に対して」褒めることです。

上記の例で考えてみましょう。

特に、深く考えることもなく、着てきた服に対して、「良い服だね」と言われて、どう思うでしょうか?

「あ、はい、ありがとうございます」と反応するでしょう。悪い気持ちはしませんが、内心「そんなとこ見てるの?」と思う可能性があります。

外見的な事を褒めるには、明らかに本人が気合を入れてきたなと感じたときでないと、リスクが高い可能性があります。

次に、「いい声だね」は、どう思うでしょうか?元々、生まれもったものです。努力して手に入れたものではありません。

また、これが部下にとって、チャームポイントではなく、コンプレックスに感じている点だったら最悪です。

コンプレックスは、触れてはいけない部分です。身体の特徴を褒めるのは、リスクが高いので控えたほうが賢明かもしれません。

最後に、「この前より上手になったね」は、どうでしょうか?一見、良さそうな褒め方に聞こえます。

しかし、一体、「何が」上手になったのでしょうか?具体的に、「何が」上手になったのか言ってあげないと、本人は困惑するでしょう。

下手したら、上っ面の言葉で、「おだてようとするなよ」と怒らせることにもなってしまうかもしれません。

「中途半端な褒め言葉」は、逆効果になる場合があるので、変に褒めようとするぐらいなら、何も言わないほうが賢明かもしれません。

外見的な事や身体的な事に関する褒め方

前述の通り、外見的な事や身体的な特徴を褒めるのはリスクが高いと書きました。

しかし、中には、努力して外見的・身体的なものを高めた人もいるはずです。その辺りは、デリケートな部分なので、探りを入れるのも失礼かもしれません。

そこで、「褒めたいけど、どうしようかな?」と迷った時の、当たり障りない言葉も紹介しておきます。

それは、「その服、私は好きだな」「その声、僕は好きだな」など、「〇〇、自分は好きだな」という表現をするのです。

あくまで、「自分が好きだ」と思っているだけなので、相手からしたら、悪い感じはしません。

努力した方であれば、素直に嬉しいでしょうし、努力していない場合であっても、「この人は、こんな感じが好きなのか」と納得されるだけで済みます。

「〇〇、自分は好きだ」という表現は、万能に近い言葉かもしれません。

迷った時は、この言葉を用いてみて下さい。

具体的な内容を褒める

さて、次に「具体的な褒め方」について書いていきます。

具体的に褒めるとは、先程の「前より『何が』上手になったか」について相手に伝えるのです。

例えば、電話対応で、以前は、おどおどした感じで対応していたのが、自信を持って受けられるようになったのであれば、それについて褒めてみましょう。

「言葉遣いが丁寧になったね」「相手もしゃべりやすい受け答えだね」など、成長をした部分を褒めると、相手も嬉しいです。

営業のように外回りで、何が成長したのか、目で見えないような仕事もあると思います。

そのような仕事は、営業成績が良くなったぐらいしか、変化が分かりません。

そんな時は、結果を褒めるのではなく、しっかり部下とコミュニケーションをとりましょう。

「最近、成績がいいけど、何か工夫した事があるのかい?」などと、本人が努力した部分を聞き出しましょう。

その上で、「頑張ってるんだね」「努力したんだね」などと褒めると、相手も頑張って良かったなと感じてくれるかもしれません。

褒めても嬉しそうじゃない場合

具体的に褒めても、相手が嬉しそうじゃない場合があると思います。

ツンデレのように、嬉しい気持ちを隠している人もいるかもしれませんが、実際、嬉しくないと感じている人もいるかもしれません。

そんな時は、褒めるポイントをずらして褒めてみるのも1つの手です。

例えば、企画書でプレゼン内容が良かったので、内容を褒めたとします。しかし、相手は、ソコに賞賛を求めていなかったとします。

つまり、プレゼン内容そのものではなく、アイデアそのものを褒めてほしかったという場合です。

だから、「プレゼン内容良かったよ」ではなく、「君の発想は他の人にはないもので良かったよ」というと喜ぶかもしれません。

良いなと思った部分を褒めて、相手の反応が薄かった場合は、違った切り口で褒めてみても良いかもしれません。

最後に

褒めることで、人は成長します。しかし、闇雲に褒めても、逆効果になる場合があるので、要注意です。

褒め方1つ工夫するだけで、部下の成長具合が大きく変わる場合があります。

ぜひ、「褒め方」を工夫してみて下さい。

言葉1つで、変わるのであれば、こんなに効率の良い、育て方はないのではないでしょうか?

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