定時で帰るための高速仕事術

仕事上でのストレスの原因の1位は、「仕事の量と質」と言われています。

私は、周りから要領が良いと言われます。恐ろしく仕事が早いので、いろいろ仕事を振られるのですが、全部こなして定時近くに帰ります。どうやって仕事をしているのか、自分なりにまとめてみました。

仕事を早くこなすコツは以下の3つです。

・優先順位を決める(緊急度の高いものから取り組む)

・物事の本質的な課題を見抜く

・全部やらない(業務をシンプルにする)

上記3つを習得することで、だいたい定時で帰れます。具体的にどうしていくのかを解説していきます。

追記:仕事を早く終わらせるためには、集中力も必要です。集中力の作り方に関しては、「仕事を早く終わらせるための集中力」のほうで紹介しています。よければ、ご覧下さい。

物事の優先順位を決める

仕事の内容には、「優先順位」と「緊急度」があります。

優先順位のつけ方

まずは、「やるべき仕事」の内容を書き出していきましょう。

多くのビジネス書籍では、「TO DO リスト」として紹介されているものです。ただし、私のやり方は少し違います。これは、「TO DO リスト」を知らなかった20代前半の頃に、私自身が考えたやり方です(他に同様の考えの方の方がいたらごめんなさい)。

用意するのは、メモ帳ではありません。「付箋」です。1日~1か月のやるべきことを付箋に書いていきます。この時、できれば、その業務にかかる、おおよその時間も書いておきます。「〇〇なら5分」「〇〇なら15分」といった感じです。この時、少し多めに時間をとるのがポイントです。

付箋ができあがったら、「自分がやる事」「他の人でもよい事」の2つに分けます。

次に、「すぐやる事」「今日中にやる事」「1週間以内にやる事」「1か月以内にやる事」「いつでもいい事」に分けます。

下記が完成した、サンプルです。

当然、「自分が今すぐやる事」から始めると思います。そして、「今日中にやる事」の順番で行っていくと思います。

同僚から「手が空いたから、手伝おうか?」と聞かれる場面もあると思います。そこで、最初に分けておいた、「他の人でもよい事」をお願いします。また、暇そうな人がいたら、お願いしてみるのも良いかもしれません。

自分の仕事スピードと、周りの状況を見ながら、付箋を次々こなして、捨てていきます。

昼休み前、10分ほど時間ができてしまったなどあったとします。スキマ時間ができたら、「1か月以内にやる事」を行っていきます。この時、最初に書いた、その業務にかかるおおよその時間からスキマ時間に合いそうなものを選びます。

逆に、仕事をしていると、他の同僚や上司から仕事を頼まれることがあります。この時は、確認しなければいけない事があります。それは、「いつまでにやる事なのか」です。これは、後でトラブルにならないためにも、必ず明確に答えさせます。自分のためでもあり、相手のためでもあります。期日が分かったら、その業務にかかるおおよその時間を書き、自分のスケジュールの、どこに組み込むかを検討します。

緊急度の考え方

優先順位のつけ方は分かったと思います。次に、緊急度です。緊急な事とは、何でしょうか?

1番は、顧客です。2番は、お金です。

お金のほうが大切!という意見もあるかもしれません。しかし、お客さんを大切にしない会社は、客が離れていきます。結果として儲かりません。

お客さんにとって、利益になりそうなことを優先して取り組んでいきます。また、クレーム案件などは、なるべく早めに対処していきます。クレーム案件は、後回しにするほど、火が大きくなっていき、消火するのが大変になっていきます。火種は、早めに消すのが、一番の時短になります。

顧客、お金に関わらない事柄は、全て後回しです。場合によっては、やらなくてもよい場合があります。誰にも迷惑がかからない事は、いっそやらないほうがよいかもしれません

以上を踏まえた上で、改めて、付箋をみて下さい。

黄色の付箋とオレンジ色の付箋があります。付箋の色を増やしすぎると、わけが分からなくなるので、あえて2種類までとします。今回は、オレンジ色の方が緊急度が高いものとしています。(色は、自分の好みで選んで下さい)

緊急度の高い物を上の方に張り付けておきます。終わったら、剥がして捨てていきます。

以上が、「優先順位」と「緊急度」の考え方になります。

最初は、付箋作りが、めんどくさいかもしれません。しかし、慣れてくると、付箋は必要なくなってきます。自分の頭の中で、スケジュール管理ができるようになります。

なぜ付箋なのか?

1日のスケジュールは、びっしり詰まっていると思います。付箋がいっぱいになります。

しかし、業務をこなすごとに、付箋が減っていくと、ノートが、どんどん綺麗になっていきます。

学生時代に、「試験勉強中に掃除を始めたら止まらなくなった」という経験はありませんか?これと同じ原理を利用しています。

人は、何かを達成すると、ご褒美として脳のほうでドーパミンが出ます。付箋を捨てるごとに、達成感を得ることができる上に、ノートが綺麗になっていきます。2重のご褒美を認識させます。これにより、さらに仕事のスピード、集中力を手に入れることができます。

私は、付箋を使うことを、お勧めします。

物事の本質的な課題を見抜く

仕事の質を高める上で、「物事の本質的な課題」を理解しておくことは、とても大切なことです。ここが分かっていないと、仕事の時間が増える割に、成果があがりません。

例え話をします。最近、仕事で書類のミスが起こりました。ここで、書類のミスが起こらないように、ダブルチェックをしよう!となりました。周りは賛成しましたが、私は反対しました。

そもそも、ダブルチェックなんかしたら、2人分の人件費がかかります。お金、時間をかけても、成果は同じです。

ミスを防ぐための方法ではなく、そもそも、なぜミスが起きたのか?ミスしない仕組み作りが大切なのです。

ミスが起きた原因を徹底的に洗い出しました。

「書類の問題」であれば、書類自体を変更するのも1つの手です。ミスが起こりにくい書類作りです。

「人的問題(いい加減な人がいる)」であれば、その人だけチェックすれば済む問題です。もしくは、その業務から外れてもらうのも一つの手です。

「仕組みの問題」でれれば、システム自体の再構築が必要です。

私も反対した以上、解決策を提示しなければいけません。その場で、「ミスの原因」をみんなの前で指摘しました。そして、解決策を提案しました。その方法が、お金、時間の節約になると納得してもらえたようで、受け入れていただけました。

★注意があります。「人的問題」の場合は、特定の相手が嫌な想いをするかもしれません。その場合は、その人がいないタイミングで、上司に進言するのが良いです。変な火種は避けましょう。

このように、トラブルが起きた場合は、まず「本質的な課題」に着目することが大切になります。ここが分かっていないと、無駄な仕事をすることになります。無駄な仕事をするということは、会社に損害を与えていることになります。ぜひ、日頃の業務で無駄なことがあれば、見直しを行って下さい。

全部やらない(業務をシンプルにする)

「物事の本質的な課題」に通じるものがあります。

解決するべき本質的な課題が明確であれば、やるべき仕事が極端に少なくなるはずだからです。

最初に書いた優先順位を見返して下さい。下位のものは、やる必要がないかもしれません。思い切って「やらない」選択をして下さい。誰にも怒られなければ、やる必要はないかもしれません。

また、「いつでもいい事」に振り分けた付箋に関しては、そもそも、やる必要がないかもしれません。

職業によって、業務内容が異なります。具体的に、「こうすると良い」と言えないので、申し訳ないのですが、まずは、自分の仕事内容を疑ってみることから初めてみて下さい。

例えば書類です。きめ細かに作成していた書類。本当にきめ細かに書く必要があるのでしょうか?

少し手抜きをしてみませんか?上司から怒られないレベルまで落としてみます。これだけで、1時間近くかかっていた書類が、40分くらいで終わるかもしれません。

また、会社から指定されて書いている書類の形式。ひょっとしたら、必要のない部分がありませんか?ここを変えるのは、なかなか難しいかもしれません。しかし、優秀な上司がいれば、あなたの言い分を聞いてくれるかもしれません(あまり、しつこく食い下がらないようにして下さいね)。

常に自分の仕事を疑い、怠けることを考えていくことが、仕事を早く終わらせることに繋がっていきます。

おまけ(会議編)

私は、会議も選びます。つまり、「私」が出る必要がある会議かどうかです。

会議出席の要請があった場合、会議の「目的」を聞きます。

「目的」に必要なさそうであれば、出席は断ります。後日、情報伝達してもらえば、それで済むからです。

また、会議の「ゴール」が設定されているかどうかも確認します。ゴールのない会議は、時間が長くなるからです。ゴールを聞くことは、相手のためにもなります。開催しようとしている側も、「会議の意味」を認識できる機会になります。

「会議を断るなんて、そんな事できない!出世に関わる!」という意見もあるかもしれません。しかし、無意味な会議をしているような会社は、将来性(生産性)がありません。そんな会社で上を目指しても仕方がないというのが、私の個人的な見解です。

出世して、この会社を変えていこう!とういのもやめたほうが良いと思います。周りと戦うことになるからです。相当なストレスを覚悟しなければいけなくなります。

早く帰宅して、自分を磨き、もっと良い条件の転職先を探したほうが良いと、私は思います。

最後に

今回は、主に、「仕事を取り組む順番」について書いていきました。しかし、これだけでは定時で帰ることは困難です。

仕事スピードを上げるための「集中力」が必要不可欠です。

「仕事の順番」×「集中力」=「定時近くに帰る」

集中力に関して知りたいという方は、「仕事を早く終わらせるための集中力」のほうも併せて、ご覧下さい。

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