あなたの職場では、ミスをする部下はいますか?
何回指導しても、ミスをするとイライラしますし、ストレスも溜まりますよね。
ミスは、本当に部下個人のせいなのでしょうか?
工夫次第で、ミスが大幅に減る可能性はないのでしょうか?
今回は、「部下のミスを減らす仕組み作りと対策」について書いていきます。
1人を血祭に上げても意味がない
ミスといっても、種類は様々です。日常の何気ない、ちょっとしたミスもあれば、会社に大打撃を与えかねない大ミスもあります。
会社に大打撃を与えるようなミスは避けたいものですよね。
この大ミスに関する対処に関しては、慎重に対応する必要があります。
大ミスの責任が、1人の部下であったとします。
もちろん、ミスしたことはいけないことではありますが、その責任を全てとらせるのはお角違いです。
「ミスした原因」をしっかり究明する必要があります。
もしかしたら、その部下の仕事量が多すぎて、キャパシティーオーバーになっていた可能性もあります。
また、ダブルチェック体制をしいていなかったからかもしれません。
他にも、間違えやすい環境になっていたかもしれません。
原因をしっかりと把握しないで、責任の全てを1人の部下に負わせ、血祭りにあげても、同じようなミスが起こる可能性があるのです。
また、責任をとって、その部下が辞めることにでもなれば、現場が委縮します。
「自分もミスしたら、辞めなければいけないかも」と、頭の片隅にインプットされれば、良い仕事はできません。
ミスをしないように、当たり障りのない仕事しかしなくなります。
つまり、職場全体の事を考えたら、1人を血祭にあげて責任をとらせるより、原因究明をして対策を講じたほうが良いと言えます。
仕組みを考え直す
「ミスをしない仕組み作り」が、中間管理職である上司の仕事です。
部下が、キャパオーバーになっているようであれば、他の人に仕事を割り振るか、一時的にでも人員を増員するなどの対応が必要です。
また、忙しくても、必ずダブルチェックするようにすれば、ミスも激減するはずです。
一方で、「やらなくてもいい仕事」はないかを考える事も大切です。
当たり前のように取り組んでいたけど、実はやらなくてもいい仕事というのは存在するものです。
思い切って、やめてみたら、業務に全く支障がなかったというものが見つけてみましょう。
仕事が減れば、仕事のミスも減りますし、部下も喜びます。
ケアレスミスを頻発する部下
会社に打撃を与えるほどの大きなミスはしないものの、日常的にケアレスミスを頻発する部下というのも存在します。
どれだけ、仕組みを整えても、ミスを頻発する場合は、部下自体に問題がある可能性もあります。
この部下は、「寝不足」か「ADHD」のどちらかである可能性があります。
まず、「寝不足」について解説します。
寝不足(6時間睡眠)が続くと、アルコールを摂取した状態と同じになるという研究があります。
集中力が低下し、ミスが起きやすくなるという数多くの研究が出ています。
だから、部下に、「最近、しっかり眠れているか?」と聞いてあげる必要があります。
もし、眠れていないようであれば、睡眠時間を削らなければいけない理由を聞いてあげましょう。
ちなみに、大人の必要な睡眠時間は7~8時間程度と言われています。
詳しくは、「大人の必要な睡眠時間が7~8時間と言われる理由」で解説しています。
睡眠は、しっかりとれているのに、ケアレスミスが多い場合は、ADHDが原因かもしれません。
最近は、ADHD(注意欠陥多動性障害)についても、広く知れ渡ってきていますね。
詳しくは、「職場の変わった人を理解するとストレスが減る理由」「仕事が上手くいかないのは自分の発達障害が原因かも」で解説しています。
ADHDに関しては、作業を分割して頼むということが大切になってきます。
しかし、忙しいから、そこまでしていられないという場合もあると思います。
そんな時は、ADHDの人が「過剰集中」できるようなものを見つけるのが良いと思います。
普通の人では、嫌になってしまうような仕事を、ADHDの人は、異常な集中力で取り組むことが可能だと言われています。詳しくは、下記の本に書かれています。
どんなものに過剰集中できるかは、個人によって違うので、そこは上司としての手腕が発揮されるのではないでしょうか?
みんなが楽しく働ける環境作り
「ミスをしたら、叱る」このような事を繰り返していると、部下はどんどん委縮していってしまいます。
「ミスをしないようにする」と、仕事は、どんどん当たり障りのないものになってしまいます。
「ミスをバレないようにする」部下も出てきます。大事な報告が、自分の元にこなくなってしまう可能性があります。
いつか、大問題に発展してしまう可能性もあります。これは、部下1人のせいではありません。
そのような環境にしてしまった、中間管理職のせいでもあるのです。
みんなが楽しく働ける環境を作れなかった上司のせいでもあるのです。
ミスが出たら、その原因を考えて、「ミスのでない仕組みを作る」ことが大切なのです。
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