あなたの職場の部下は、仕事に対するヤル気はありますか?
熱心に取り組んでくれるという部下もいれば、なかなかヤル気を出してもらえないという場合もあると思います。
そんな部下のヤル気というのは、上司が引き出せるものなのでしょうか?
結論から言うと、「部下のヤル気は変えられません」
では、どうしたら、ヤル気は出してくれないけど、仕事に取り組んでもらえるのでしょうか?
今回は、「部下のヤル気は変えられない理由と対策」について書いていきます。
他人のヤル気は変えられない
部下と接する時の前提として、「他人のヤル気は変えられない」ということを認識しておく必要があります。
あなたの子供の頃を思い出して下さい。遊びたいのに、親から「勉強しなさい」と言われて、無理矢理勉強させられていませんでしたか?
間違いなく、やりたくもない勉強をしていたはずです。「ヤル気はない」けど、仕方なく、しぶしぶと勉強をしていたはずです。
「勉強したら、おもちゃ買ってあげる」などというパターンは少ないのではないかと思います。(余程の、金持ちでなければ、続きません。)
もし、「ヤル気の出る声掛け」で、一生懸命取り組んでいたのであれば、それは、世の中に広めるべきです。
そんな魔法の言葉があれば、社会人にも広く浸透しているはずです。
少なくとも、他人から何かを言われた程度で、本人のヤル気が上昇し、それを維持することは困難だと思います。
働く目的は人によって違う
仕事に対する意欲というのは、個人個人の優先順位によって変わってきます。
これは、人によって、「働く目的」が違うからです。
「会社のため」「お金のため」というのは建前であり、本来の目的は違う所にあるのです。
例えば、とある部下の趣味が「パチンコ」だとします。
大好き過ぎて、仕事中も、できれば早く切り上げてパチンコをしたいと考えています。
こんな部下に、仕事の追加を頼もうとしても、「嫌だ」と言われるか、「適当に済まそう」と考えられるかのどちらかです。
もし、ミスなどが生じても、本人は気にしません。ミスが嫌なら、他の人に任せればいいじゃないか?などと考えています。
これは、「仕事」よりも、「趣味」のほうに優先順位が振り切っているから起こります。
また、「家庭を大事にしたい」と考えている部下に、深夜までかかりそうな残業をお願いしたとします。
部下の一番は、「家庭」であるため、深夜まで仕事するくらいなら、残業のない会社に転職を考えてしまうかもしれません。
このように、部下の「働く目的」は、必ず認知しておく必要があります。
一歩、間違えると、優秀な部下が会社を辞めていってしまう可能性もあるからです。
誰でも同じパフォーマンスが出せる環境を作る
部下のヤル気を引き出すのは困難です。では、どうしたらいいのでしょうか?
最初に、結論を述べると、「誰でも同じパフォーマンスが出せる環境を作る」ことです。
例えば、工場のラインをイメージしてみて下さい。各部署で、決められた仕事を永遠と繰り返しますよね。
めんどくさいなどと言って、1人だけ仕事のペースを遅くしたり、途中で抜けたりしたら、自分の担当より後ろの人達が困ってしまいます。
嫌でも同じ仕事を同じペースでやらざるえないのです。
これが、「同じパフォーマンスで働く環境」です。
どんな人がその部署に入っても、同じ結果が出せる職場。この環境を作るのが、上司の仕事です。
これなら、部下のヤル気がなくても、最低限の仕事の成果は維持できます。
100点を目指すと嫌になる人がいる
上司である以上、上層部からの評価も気になりますよね。自分の部署が成果を出していることをアピールしたいものです。
しかし、「働く目的」は、みんな違います。
「他の部署よりも、成果を出すぞ!」と意気込んでも、部下はついてきてくれません。
前述の通り、環境作りが大切です。最低限の仕事を行う環境が作れたら、もっと上を目指したいと考えるものです。
しかし、次から次へと高い要求を出すと、離れていってしまう部下も出かねません。
間違っても、仕事の優先順位が低い部下に、いろいろ求めてはいけません。
「仕事の優先順位が高い部下」から、順番に介入していく必要があります。
仕事の優先順位が高い部下であれば、昇進なども望んでいるかもしれません。意欲が高ければ、指導もしやすくなります。
仕事の優先順位が高い部下
仕事の優先順位が高い部下でも、何を求めているのかによって、割り振る仕事が変わってきます。
例えば、「昇進」や「お金が欲しいだけ」ではどうでしょうか?
「昇進」であれば、より高度な業務を任せると喜ぶでしょう。逆に誰でもできる単純作業は、相手をイラつかせるだけです。
「お金が欲しいだけ」であれば、仕事の内容は関係ありません。単純作業でも、喜んで取り組んでくれるはずです。
このように、「仕事に何を求めているのか」によって、割り振る仕事内容が変わってくるのです。
最後に
他人のヤル気を引き出すことは困難です。
ヤル気があろうが、なかろうが、最低限の成果を上げる仕組み作りが大切になってきます。
そして、仕組み作りができたら、仕事の優先順位が高い部下から、介入していきましょう!
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