2018年の労働安全衛生調査によると、「仕事や職業生活に関することで、強いストレスを感じる人」は、58%います。
そのうちわけとしては、「仕事の量と質」「仕事の失敗、責任の発生等」「対人関係」「役割・地位等の変化」「会社の将来性」「雇用の安定性」が上位に入っています。
どんな仕事でも、ストレスに感じることはあるものです。そのストレスを、いかに少なくできるかが、大切になってきます。
今回は、「正しいストレス対処法」について書いていきます。
ストレスの原因を把握する
あなた自身が、ストレスの原因を把握できているでしょうか?
分かっていると答えられる方は、ここは読み飛ばしてもらっても大丈夫です。
しかし、よく分からないけど、「イライラする」「やる気が起きない」「興味関心が減ってきている」という方は、まず自分自身を把握しましょう。
特に、うつ傾向がある方は、要注意です。症状が重くなると、さらに自分の状態を把握しにくくなります。
最近、調子が悪いなと感じている人ほど、早め早めに対処していきましょう。
自分のストレスを把握するのに、「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」の使用が推奨されています。
「ストレス要因」「ストレス反応」「周囲のサポート」の3つを評価することができます。
50人以上の会社であれば、1年に1回実施されるので、ぜひ受けてみましょう。
小規模の会社という方も、ネットで調べれば出てくるので、ぜひ検索してみて下さい。
まずは、自分の状態を把握しましょう。
ストレスへのアプローチ
ストレスの原因を把握できたら、今度はそれに対する対処です。
ストレスに対して、対処する行動のことを、コーピングと言います。コーピングは2つに分けられます。
「問題焦点型コーピング」・・・ストレスの原因に対しての行動
「情動焦点型コーピング」・・・ストレスに対する感情に対しての行動
ストレスの原因を解決すれば、ストレスはなくなります。そのため、問題焦点型コーピングが望ましいと言われています。
しかし、すぐには解決できない問題もあります。そういった場合は、情動焦点型コーピングを行いつつ、問題焦点型コーピングに取り組むことになります。
諸悪の根源に対処せよ(問題焦点型コーピング)
ストレスの原因は、人それぞれです。原因をすぐに解決できる場合もいれば、そうでない場合もあります。
短期的にみて解決できそうであれば、問題焦点型コーピングに取り組んでいきましょう。
例えば、「同僚とケンカをした」としたら、「謝りにいく」のが、問題焦点型となります。
悩んで悶々としているくらいなら、早めに対処したほうが、後が楽です。
情動焦点型コーピングに依存しすぎない
ストレス発散に、「飲みに行く」「趣味に没頭する」などは、情動焦点型コーピングとなります。
一時的なストレス軽減には有効的です。しかし、問題が解決したわけではありません。
前述の例で言えば、「同僚とケンカをした」のに、「カラオケでストレス発散した」とします。
その場では、ストレス解消になるかもしれませんが、問題は、全く解決していません。
いつまでも解決しない問題をひきずったまま、情動焦点型ばかり行うのは得策ではありません。
あくまで、問題解決までの、その場しのぎとして実施するべきです。
特に、お酒に関しては、場合によっては、アルコール依存に陥る危険性もあります。
適度に、ストレス発散しながら、どうしたらストレスの原因を排除できるのかを考えていきましょう。
負荷が一定量を超えたら
根本的な問題が、一行に解決しないのであれば、それは健康にもよくありません。
あなたが、もし会社員なのであれば、部署移動や転職も検討してみて下さい。
職場や業種が変わるだけで、一気に問題が解決するかもしれません。
会社に、あなたの人生を捧げる必要はありません。思い切って、「辞めてみる」という選択をするのも悪くないのではないでしょうか?
ストレスを感じないメンタル作り
本ブログでは、ストレスケアの方法に関する情報を多く発信しています。
あなたの悩み事によっては、参考になるものもあるかもしれません。
「仕事の量や質」に関しては、「定時で帰るための高速仕事術」「仕事を早く終わらせるための集中力」参照。
「仕事の失敗」に関しては、「仕事の失敗で落ち込まないメンタル術」参照。
「対人関係」に関しては、「同僚との上手な対人関係の築き方」参照。
「役割・地位の変化」に関しては、「役割や地位にこだわる意味はない理由」参照。
「会社の将来性」関しては、「会社の将来性に不安を感じるのは時間の無駄な理由」参照。
「雇用の安定性」に関しては、「雇用の安定性が不安な場合の対処法」参照。
「顧客からのクレーム」に関しては、「顧客からのクレームを気にしないための思考法」参照。
まとめ
まずは、ストレスの原因を把握しましょう。
短期的に問題解決できそうであれば、問題焦点型のコーピングを実施します。
長期的な問題であれば、情動焦点型コーピングで、ストレスを軽減しながら、問題を解決できるように努めましょう。
どうしても、問題が解決できないのであれば、部署移動や転職も検討してみましょう。
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